東京ど真ん中★お神酒上がらぬ神はない!

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【青梅メルトダウン】酔っ払って寝過ごし、終電後の青梅駅へ辿り着いてしまった時の話

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※写真はイメージです

こんばんは、御玉(みたま)ちゃんです。

数年前、中野に居た頃の話です。

 

新宿での飲み会終わりに乗ったはずの良く知る中央線。駅員さんに肩を叩かれ、気付くと見慣れない景色。

ぼんやりと足元に転がって見える(?)自分の荷物。

 

中央線の最果て、青梅駅まで来ていました。

 

0時を過ぎていたので上りの電車はとっくに終了。戻る術はありません。

 

このページを見てくださっている方、もし検索で辿り着いたのならあの時の私と同じ絶望の淵にいらっしゃるかと思いますが。

検索できる状態なら大丈夫です!(精一杯の励まし)

ただ、帰宅は諦めてください。タクシーで莫大な料金を支払う以外の術はありません。

 

まず充電が危ないという人↓

 

【青梅メルトダウンの対処法3選】

青梅駅近くの「魚民」に入る(〜3:00) 〒198-0083 東京都青梅市本町131−1 岸田屋ビル 1階

 

②2駅先の河辺駅までタクシー→24時間OKのビジネスホテル「コンフェスタイン河辺」

 ※タクシーを呼び出す場合 TEL:04‐2822-2612

 

河辺駅まで歩く(約2時間)→24時間OKのビジネスホテル「コンフェスタイン河辺」

 

家族や大事な人への連絡も忘れずに。ちなみに私は上の方法にすらたどり着けませんでした。誰にも連絡もできず。

何故なら携帯の充電が切れていたから。

 

…とにかく!

今は体を冷やさないようにして、充電を切らしていない自分のことを、自分だけは褒めてあげてくださいね。あんまり落ち込まないでください。必ず朝は来ます。きっと大丈夫ですよ。

 

以下は私の体験談になります。

どう過ごすか決まったら、始発までの暇つぶしの時間にでもまたお付き合いください。

 

最果ての青梅駅がド田舎すぎて撃沈

足元がおぼつかないまま青梅駅の改札を出る。料金は¥726。…これほど実の結ばれない支出があるだろうか?

 

グルグル回っていた頭の中がだんだんと冷めてくると、周囲の景色が次第にはっきりと目に映るようになった。

 

想像以上に何もない駅だった。

 

携帯の充電は切れているし、手元の本-「死に山: 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相(ドニー・アイカー著)」-に至っては何故か表紙が真二つに折れ曲がっている…!(これじゃあ、メルカリに売れないじゃないか)と、場違いな苛立ちが沸き起こった。頁はちょうど栞のところで開かれていて、あの酔っ払った状態で読もうとしていたのがそもそも驚きだ。

【1:00頃】同じ境遇の人達

周囲を見渡したが、都合良く入れそうなチェーン店やカラオケも無かった(乗り過ごし用に店を出したら繁盛しそうな気さえするが)。

 

終電直後は同じような目をした人達がちらほら伺えたが、数十分の間に一定数はタクシーを拾って去って行く。

 

私といえば行く宛もなく、駅前のバス停のベンチに座って途方に暮れていた。 酔っ払っていたので実際の時間は細かくはわからないが(…体感では30分だか1時間くらいだったかと思う)、少し経った頃、追い打ちをかけるかのように雨が降ってきた。

【1:50頃】青梅メルトダウンのベテランが居た

何故そうなったのかは忘れたが、気付くと中年の男性と話をしていた。

おそらく向こうから話しかけてきたのだと思うが、私の方もかなり暇だったので付き合っていた。大丈夫ですか〜?とかなんとか聞かれたので「大丈夫です!」と威勢よく答えた。

 

なんでもその男性は青梅駅メルトダウンのベテランだという。青梅線の何処かの駅に住んでいて、よく終電間際に乗り過ごすらしかった。

 

心なしか自慢げに話してくるのが面白く、向こうのペースと同程度には自分も話を振った。

友人と飲み会をしていて新宿駅から乗り過ごしてしまった事。明日もまた別の飲み会があるのに酔っ払いすぎていて今は大好きなビールすら思い浮かべたくないという事。

 

旅先での出会いに少し似ている。

これからもう一生会うことはないであろう人との偶然の機会だと思うと、いつもより少し饒舌になるのだ。

 

そしてこの時に「魚民」の存在を教えて貰ったのだが、既に2時近かったのであまり意味がなかった(魚民はAM3時までだという)。

それでも悪あがきのようにマックやカラオケはないのかと聞いたが、もちろん無かった。

 

隣の隣の駅だという河辺駅のビジネスホテルへ行くにも、帰れもしない宿泊のためにタクシーを使う気にはなれなかったし、歩こうにも今から向かったのでは始発とどちらが先かという距離だった。

 

元々、夜に起きていること自体はつらくない方だった。

私は仕方なく青梅駅に居座ることを決めた。

【2:30頃】充電をどうしてもチャージしたかった

ベテラン曰く、駅近くのトイレに充電できる場所があるらしかった。(…大事な情報であるトイレの充電場所が上手く思い出せないのだが、その後40パーセントくらいは回復したのでおそらくなんとか見つけ出したのだと思う。)

 

どうしても充電が欲しかった。

 

青梅駅なんて今日みたいな日でもなければ来る機会はほとんどないだろう。それであれば、日頃から取り組んでいるスマホゲーム「駅メモ」の新駅をどうしても取って帰りたかったのだ。意地だ。

 

数十分の充電ののち、スマートフォンのぼんやりとした明かりには安堵を覚えた。

【3:30頃】セブンイレブンのコーヒー

途中でベテランはどこかへ消えたと思ったら、コンビニのコーヒーを差し入れしてくれた。まったく同じ立場なのに何故か自分が心配されているのが可笑しかった。近くのセブンイレブンの店員とは既にちょっとした顔見知りだという。

礼を言って有難く受け取った。

セブンイレブンのホットコーヒーは温かく、寒い夜に染みた。

普段飲むコーヒーの数十倍は旨かったのが不思議だ。

【4:35】始発の音、希望の光。

暇つぶしの話もいい加減に尽きてきた頃。

長い夜が終わると、徐々に空が明け始める。

 

太陽の光に照らされ、少し離れた場所に座っていた女性(おそらく我々と同じように終電を逃したのだろう)の服の色がヒョウ柄のような派手な色をしていた事にやっと気付く。特別話を交わしたわけではないが、心做しかその女性も晴れやかな表情になっているように思えた。

 

青梅駅の始発は4:35。

20分ほど前になると、徐々に駅へ人が集まってくる。

流石に大人数ではないものの、それでもこんな田舎の駅の何処にこれだけの人が居たのだろうというような人の数だった。

 

ベテランとも駅へ入る前に別れを告げた。

 

空が明るくなるにつれて、気分も少しだけ回復している。

 

始発の電車を待ちながら、また今日の夜もビールを飲まなければならないことを思い出して溜息をついた。

 

そしてまたこの期に及んで手元の本を読もうと、私は懲りもせずに栞の挟まれたページをめくるのだった。

 

最後にひとこと

青梅メルトダウン経験者からの唯一のアドバイス

お付き合いありがとうございました。

随分前の話なので最近はもうすっかり忘れていたのですが。中央線つながりでふと思い出し、無償に懐かしくなってしまいました。

 

ほんとうにほんとうに、あの時の自分を慰めてあげたい。いま、乗り過ごしてしまったあなたの事も。

 

敢えてアドバイスをひとつ挙げるとするなら、

「飲み会後は青梅行の電車にのるな!」です。

まあ、気を付けられるならそもそも寝過ごさないかもしれませんが…。

 

繰り返しになりますが、あんまり落ち込まないでくださいね。

私もやりましたし、ほかの人も結構同じ道を歩んでいます(きっと)。

 

とにかく今は暖かくして、

始発が来たら、お家へ帰ってゆっくり休んでくださいね。

 

普段は中央線のグルメを紹介しているので、気が向いたらまた覗きに来てください。

 

ではまた。

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